ADR調停

ADRにおける慰謝料交渉の3大ポイント

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今回は、ADRによる話合いで慰謝料協議をする際のポイントを3つお伝えしたいと思います。

慰謝料交渉における3大ポイント

最初から現実的な金額を検討する

どうせ妥協を迫られるのなら、という理由で、最初はできるだけ高い金額(支払う側としては低い金額)から交渉をスタートさせる人がいます。しかし、このやり方はよくありません。

なぜなら、最初に高額な要求をした段階で、相手の敵対感情をあおってしまうからです。

例えば、夫に不貞された妻が夫に3千万を要求したとしましょう。夫としては、そんな金額を請求されては、「悪かった」という気持ちも吹き飛んでしまい、「お金が欲しいだけなのか」と戦闘モードに切り替わってしまいます。

一方、夫が、「慰謝料は、30万円が限界だ」と主張したしましょう。もちろん、経済状況によってこの金額に対する評価は変わってきますが、一般的には、「そんなはした金で浮気が許されると思っているのか」と妻の更なる怒りを買うことになります。

そして、更によくないのが、その後、ずるずると金額を下げていく(上げていく)という交渉の方法です。

お互いに、「もっとごねれば、もっと下がるかもしれない。」、「もっと主張すれば、もっと払ってくれるかもしれない。」ということになり、交渉がむやみに長引きます。

どうしたって妥協の経過で主張金額を変更することが必要になってきますが、その回数は極力減らしましょう。

金額の根拠を示す

どうしてその金額を主張するのか、その根拠を示すことも大切です。

例えば、妻が500万円の慰謝料を請求するとして、次のような理由付けをします。

「裁判所の相場からしたら500万円が高額なのは理解している。しかし、以前の口約束で、不貞行為があった場合は一千万円を支払うと言っていた。さすがに一千万円は要求しないが、その半額はせめて支払ってほしい。」

ただ金額だけを伝えるより、相手の理解が進みます。少なくとも、「むやみに高額を要求された」とは思われません。

一方、夫も次のような理由を付けることができます。

「慰謝料は100万円にしてほしい。なぜなら、現在手元にある預貯金が50万円しかなく、来月のボーナス50万円を併せたとしても、100万円が限界だから。」

こんな具合に理由が加えられていれば、相手の金額に対する考え方が分かり、交渉がしやすくなります。

金額以外の要素で交渉する

そうは言っても、慰謝料はシンプルが故に、双方の主張が合意点に達せず、硬直化することがあります。

例えば、夫が100万しかだせない、妻は200万円以下はあり得ないと考えていたとします。そうした場合、100万と200万で主張していても埒が明きません。

そんなときは、硬直した状況を打破するために、少し違う要素を入れてみるのです。

例えば、夫としては、「今は100万円が限界だが、それで応じてくれるなら、今の家に〇年〇月までは住んでいいよ。」といった提案が可能です。

一方、妻からも、「慰謝料200万円に応じてくれるなら、リスクはあるけれど、分割払いでいい。」とか、「100万円でもいいけど、そのかわり子どもの教育費についてはある程度負担してほしい。」といった交渉が考えられます。

大切なのはお互いの納得感

 

ここでお伝えしているのは、「1円でも多くとる方法」、もしくは「支払いを1円でも少なくする方法」ではありません。

あくまでも「ある程度納得のいく金額で、あまりもめず、早く結論を出す」ための交渉術です。納得のためには、金額だけではなく、その金額で合意に至る背景が大切です。

慰謝料は、心の傷に対するお金ですが、その傷付きを癒すに足る金額ではありません。また、一方が加害者、もう一方が被害者ということになりますので、感情的な協議になる場面でもあります。

しかし、納得のいく慰謝料協議ができれば、その協議の過程を通して、お金だけでは癒されない納得感が得られます。もしあなたがこのような結論を目指すのであれば、是非参考にしてみてください。

その他のADRの事例については以下をご参照ください。
ADRによる調停の成立事例

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