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慰謝料交渉の3大ポイント

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今日は、ADRで繰り広げられる金銭交渉の場面をご紹介しつつ、その交渉がうまくいくポイントをお伝えしたいと思います。

    ADRでも金銭面の話合いが可能

ADRといえば、離婚条件の中でも、親権や面会交流など、どちらかというと子の福祉や心情面の調整に重きを置いていると思われがちです。しかし、実際には、がっつりと金銭的な条件で争っている案件も実は多かったりします。

離婚条件の中でお金が関係してくるのは、財産分与、慰謝料、養育費、年金分割の4つが主なものです。そして、この4つの条件のうち、どの条件についてもADRで話し合うことができます。

そのため、ADRの協議の中で8割はお金の話ばかりしているということも少なくありません。

ただ、財産分与や養育費は、純粋な金額交渉というより、色々な条件や主張が入り交じってきます。例えば、財産分与ですと、対象となる財産の確定からもめることもありますし、分与割合や分与方法なども問題になります。対象財産が複雑であればあるほど、考えることも増えてくるのです。

不動産が一つあれば、頭金を親がいくら出したとか、その後の繰越返済は夫の独身時代の蓄えを充てたとか、評価額はどんな風に計算するかとか、考えることがたくさんあります。

逆に、年金分割は、あまり交渉の余地がなく、こちらも参考になりません。

そのため、以下では、慰謝料の金額交渉について書きたいと思います。

    慰謝料交渉のポイント

最初から現実的な金額を検討する

よくあるのが、どうせ妥協を迫られるという理由で、最初にできるだけ高い金額に設定しようするパターンです。そして、交渉の中でズルズルと主張する金額を下げていくのです。

しかし、このやり方はとてもよくありません。

まずは、最初に高額な要求をした段階で、相手の敵対感情を大いにあおってしまうことになります。

例えば、夫に不貞された妻が夫に3千万を要求したとしましょう。夫としては、そんな金額を請求されては、「悪かった」という気持ちも吹き飛んでしまい、戦闘モードに切り替わってしまいます。

一方、夫が、「慰謝料は、30万円が限界だ」と主張したしましょう。もちろん、経済状況によってこの金額に対する評価は変わってきますが、一般的には、「そんなはした金で浮気が許されると思っているのか」と妻の更なる怒りを買うことになります。

そして、更によくないのが、その後、ずるずると金額を下げていくという交渉の方法です。

お互いに、「もっとぐずれば、もっと下がるかもしれない。」、「もっと主張すれば、もっと払ってくれるかもしれない。」ということになり、交渉がむやみに長引きます。

どうしたって妥協の経過で主張金額を変更することが必要になってきますが、その回数は極力減らしましょう。

金額の根拠を示す

どうしてその金額を主張するのか、その根拠を示すことも大切です。

例えば、妻が500万円の慰謝料を請求するとして、次のような理由付けをします。

「裁判所の相場からしたら500万円が高額なのは理解している。しかし、以前の口約束で、不貞行為があった場合は一千万円を支払うと言っていた。さすがに一千万円は要求しないが、その半額はせめて支払ってほしい。」

ただ金額だけを伝えるより、相手の理解が進みます。少なくとも、「むやみに高額を吹っ掛けてきた」とは思われません。

一方、夫も次のような理由を付けることができます。

「慰謝料は100万円にしてほしい。なぜなら、現在手元にある預貯金が50万円しかなく、来月のボーナス50万円を併せたとしても、100万円が限界だから。」

こんな具合に理由が加えられていれば、相手の金額に対する考え方が分かり、交渉がしやすくなります。

他の条件と抱き合わせる

そうは言っても、慰謝料はシンプルが故に、双方の主張が合意点に達せず、硬直化することがあります。

例えば、夫が100万しかだせない、妻は200万円以下はあり得ないと考えていたとします。

そうした場合、100万と200万で主張していても埒が明きません。

そんなときは、硬直した状況を打破するために、少し違う要素を入れてみるのです。

例えば、夫としては、「今は100万円が限界だが、それで応じてくれるなら、今の家に〇年〇月までは住んでいいよ。」といった提案が可能です。

一方、妻からも、「慰謝料200万円に応じてくれるなら、リスクはあるけれど、分割払いでいいわよ。」とか、「100万円でもいいけど、そのかわり子どもの教育費についてはある程度負担してほしい。」といった交渉が考えられます。

    まとめ

ここでお伝えしているのは、「1円でも多くとる方法」、もしくは「支払いを1円でも少なくする方法」ではありません。

あくまでも「ある程度納得のいく金額で、あまりもめず、早く結論を出す」ための交渉術です。

もしあなたがこのような結論を目指すのであれば、是非参考にしてみてください。

その他のADRの事例については以下をご参照ください。
ADRによる調停の成立事例

それでもやはり夫婦間の交渉が難しかったり、一人では対等にやりとりできないという場合は、ADR機関が仲裁に入ることもできます。そんな方は下記フォームからお問合せください。

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