面会交流

面会交流がうまくいかない6つのパターン

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今日は、別居時もしくは離婚後に子どもと別居親が会う「面会交流」について、どんな場合にうまくいかないか考えてみたいと思います。

    1 面会交流とは

子どもと別に住む親(別居親)が、子どもと会うことをいいます。離婚後に限らず、離婚する前の別居状態のときでも取り決めることができます。

ご存じない方も多いかもしれませんが、離婚届にも面会交流に関する記載があります(札幌市のものを引用。右ページ下部を見てみてください。)。

親が子どもに会うだけなのに、わざわざ「面会交流」なんていう名前をつけ、取り決めが必要だなんて、何だか大げさな感じがするかもしれません。 しかし、ここ数年、家庭裁判所では、面会交流事案の件数が右肩上がりなのです。

もちろん、子どもがある程度大きい場合、特に約束事を決めなくても、自然な形で会うこともできます。最近の子は、携帯電話を持つのも早いですし、同居している親(同居親)の目を気にせず、別居親とLINEしたりもできます。

しかし、子どもの年齢が小さい場合、そうはいきません。父母が連絡を取り合い、子どもと会う日や場所を決めることになります。多くの場合、特にもめることなく取り決められますが、大きな紛争の種になることもあるのです。ここで、面会交流でもめるパターンをいくつかご紹介します。

面会交流については、以下についても参考にお読みいただければと思います。

面会交流を支援する第三者機関とは?
面会交流は本当に子どものためになる?!

    面会交流がうまくいかない理由

2-1 同居親の腹いせ・懲罰的な拒否

例えば、離婚原因が別居親の浮気だった場合、浮気をされた方の親としては、浮気の代償として、離婚のみではなく、「子どもに会わせない。」という罰も加えたりします。

浮気のほかにも、「家族を顧みずに家を出て行った。」、「お金を家に入れなかった。」等も懲罰的「会わせない」の原因になったりします。このタイプの特徴としては、子どもの気持ちや利益は蚊帳の外で、どちらかというと子どもを自分の所有物のように感じている同居親に多いように思います。

 

2-2 父母の葛藤が大きい場合

例えば、DVです。子どもが小さく、父母による受渡しが必要だけれども、DVが原因で父母が直接顔を合わせられないことがあります。そんな場合、子どもとの関係は問題がなくても、面会交流のための受渡しができませんので、親族に手伝ってもらったり、第三者機関に受渡型の援助を依頼することになります。

また、DVではないけれど、親の緊張感が高すぎる場合があります。例えば、ひどいモラハラが原因で、相手の名前を聞いただけで動悸が激しくなる、というような場合です。面会交流の日が近づくにつれて、親の緊張が高まり、ナーバスになっていく様子を目の当たりにした子どもは、面会交流自体が諸悪の根源であると感じたり、親の緊張感が子どもに伝染したりします。そうなると、子どもが面会交流を嫌だと言い出したり、面会交流の前後に体調を崩してしまったりするのです。

この場合、父母の葛藤が大きい上、原因となっている問題が深刻なため、解決に時間がかかったり、親や子どもに精神的な負担がかかったりします。そのため、本来的には会える親子が会えないといった結果になったりするのです。

特に、同居親が別居親に対して住所を隠しているような場合は、子どもの受渡し場所や会話の内容が制限されることになり、子どもにとっても負担の大きな面会交流となってしまいます。

2-3 養育費の支払いが交換条件として考えられる場合

「養育費も支払ってないくせに親として子どもに会う権利はない。」と言ってしまう同居親がいます。

本来、養育費の支払いと面会交流は完全に別の権利義務関係を形成していますが、心情的には同じフィールドで議論されることが多いように思います。

家庭裁判所の調停や審判でも、払えないわけではないのに払っていない別居親が面会交流を求めている場合、「まずは養育費を支払ってからでは?」と促したりします。

2-4 別居親に問題がある場合

・飲酒した上で面会交流を行うので危ない
・日ごろから子どもの世話をしてこなかったため乳幼児をあずけることができない
・同居親の悪口を言う
・「時間通りに帰す、高価すぎるプレゼントを与えない。」等の約束を守れない

といった問題がある場合、同居親としては安心して別居親に子どもをあずけることができなくなります。また、別居親の連れ去り行為も同居親の拒否の原因になります。

2-5 別居親の真意が別にある場合

子どもに会いたいという気もちよりも、同居親に対する嫌がらせという意味合いが強かったり、養育費を減らすための口実(「会わせないなら払わない。」と言いたい。)だったり、はたまた同居親と関係を継続するための手段として使われることがあります。

このような場合、「会いたい」と言う気持ちが同居親に伝わらなかったり、これまでの言動と完全に不一致であるため、同居親としては「???」となり、面会交流に消極的な反応をしてしまったりします。

2-6 子どもの拒否

家庭裁判所では、子どもの拒否もよく見られます。子どもが拒否する理由としては、

①過去の暴力等が原因で本当に子どもが別居親を嫌っている
②嫌いなわけでないが友人との遊びを優先させたい(小学校高学年以降に多い)
③同居している親に気兼ねをして「会いたい」と言えない
④思春期で親に対する反感がある

等、いろいろなパターンが考えられます。

2-7 その他

そのほかにも、離婚時に遠距離の転居を伴ったりした場合は、子どもと親が会うために相当のお金と時間がかかることになり、頻度を少なくせざるをえなくなります。また、祖父母が問題に介在していたり、子どもに発達特徴があったりと面会交流がうまくいかない理由は意外と多いのです。

   3 面会交流がうまくいかない場合の解決法

このように、いろいろな問題が理由で面会交流がうまくいかないことがあります。解決方法ももちろん1つではありません。

しかし、一度皆さんに考えてほしいのは、そもそも、面会交流は誰の権利か(誰のためか)ということです。この点、いろいろ議論のあるところですが、結論としては、「親の権利でもあり、子どもの権利でもある。」ということです(両者の権利が対立する場合は子どもの権利が優先されます。)。

面会交流でもめた場合、別居親の権利の側面がクローズアップされ、同居親としても抵抗感が高まります。

相手とうまくいかなくなって離婚するわけですから、もちろん相手の利益となることや相手の権利を実現する行為は気が進まないと思います。しかし、子どもにとっては、親が離婚した上に、別居親と会えなくなるのは、ダブルパンチなわけです。

実は、別居親に子どもを会わせないというのは、子どもの権利を害していることになります。よく、「あんな父親(母親)に会わせることが子どものためになるとは思えない。」という声を聞きますが、そもそも、そんなに完璧な親はいません。

お子さんと同居している親御さんには、「会わせたくなのは自分の勝手ではないのか。」と胸に手を当ててほしいですし、お子さんとの面会交流を求めてる親御さんには、「自分と会うことが子どもの福祉に資すると胸を張って言えるか」自問自答してほしいと思います。

双方の親がこのように考えられれば、自ずと解決方法が見つかるのではないでしょうか。

弊社では、面会交流のご相談や、ルール作りの仲介を行っております。面会交流でお困りの方は下記フォームよりお問合せください。

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