依存症

借金夫との離婚を迷ったときの5つのヒント

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性格の不一致やDVと並んで、離婚理由の上位にランクインしているのが「お金」に関する問題です。今日は、夫の借金問題で離婚するかどうかを迷っている方に考える指針をお伝えします。

何度目の借金か

ご相談に来られる方の多くは、夫の借金が何度か繰り返され、もう信用できないという段階で離婚を決断されています。

例えば、以下のようなケースです。

Aさんは、結婚して間もなく、新居の購入を検討することになりました。しかし、夫は一向に乗り気ではありません。

そんなとき、いい物件に出会い、何とか夫を説得して購入手続を進めていたところ、ことごとく住宅ローンの審査におちてしまいました。おかしいと思って夫に詰め寄ったところ、夫にカードローンがあること、そのローンを滞納した過去があることなどが分かりました。

夫は、結婚前に「借金はない」と話していたことから、Aさんは借金のショックに加えて、裏切られたショックに苦しみました。

しかし、まだ結婚したばかりでもあり、何とかお金をかき集め、「絶対もうお金は借りない」と約束してもらい、やり直すことにしました。

その後、数年間は穏やかな日々が続きましたが、最初の借金発覚から5年後、ローン会社の督促状が自宅に届いたことで、再度の借金が発覚しました。

Aさんは再度の借金にショックも大きく、夫を問いただしたところ、実は借りては返しを何度も繰り返していたが、今回は手持ちのお金がなくなって返し切れなくなったとのことでした。

このAさんの夫のように、何度も繰り返してしまう人が少なくありません。

あなたの夫は、何度目の借金でしょうか。

もちろん、本当のことを言ってくれる保証はありませんが、色々と聞いているうちに、確からしさが分かってきたりします。

「借金癖」という言葉があるように、多くは借金を繰り返します。しかし、本当に初めての借金で、もうやらないと心から反省していると思えるのであれば、そして、その約束が破られる可能性があったとしても一度は信じたいと思えるのであれば、離婚を思いとどまってもいいかもしれません。

一方で、借金が何度も繰り返されていたり、「初めてだ」と言うものの、その言葉を信じられないのであれば、別居や離婚という選択肢を考えることになるでしょう。

借金の理由は何か

夫の作った借金は、何に使うためだったのでしょうか。その理由によって、再度借金をしてしまうリスクの高さが変わってきます。

例えば、ギャンブルのために消費した、キャバクラや性風俗に通うために借金をした、買い物依存症で買うことを止められなかった、などの答えが返ってきたとします。

こうした答えの共通点は「依存」です。ギャンブル依存、性依存、買い物依存といった依存症を理由とする借金は、依存症を治療しない限りは根本的な原因をなくしたことになりません。

そして、依存症の治療が簡単でないことを考えると、こうした依存症を原因とする借金は本人もコントロールできるものではありませんので、「繰り返す」と考えた方がいいでしょう。

一方で、うまい投資話をもちかけられ、借金までして出資したけど、結果として騙されてしまった。もうこりごりなので、金輪際投資はしないと決意しているような場合は、1回限りの借金でとどまってくれる可能性もあります。

借金の理由を聞いてもはぐらかされたり、本当のことを教えてくれない場合は、繰り返す危険性が高いと思わなければいけません。

また、生活費を賄うための借金だったのか、不貞相手と遊ぶための借金だったのか、そういった違いもあります。借金の理由そのものが妻への裏切りにつながっているのです。

借金の金額はいくらか

数十万円の借金であっても、借金は借金です。少額だから許されるというものではありません。

しかし、借金の金額からも様々なことを考えることができます。

例えば、数万円~数十万円程度の借金であれば、それを返済してしまえば、当面、日常生活の問題はありません。

しかし、百万円単位になってくると、生活への影響が大きくなってきます。

旅行や外食ができなくなるだけではなく、子どもが行きたがっている塾や学校に行かせられないということが出てきます。

子どもの未来を親が制限している気がする、そんな風に感じ始めると、夫の借金ひいては夫自身を恨むような気持ちになってきます。

また、何の贅沢をしているわけではないけれど、そもそも生活費が足りないかもしれない、自己破産しなければいけないかもしれない、闇金が家に押しかけてくるかもしれない、そういった不安は精神を蝕みます。

いざとなれば返してしまえる金額なのか、それとも生活の基盤を揺るがすような金額なのか、そういったことも検討材料になります。

借金以外にも問題があるか

どうしてもやむを得ない事情で借金をする人もいますが、ギャンブルや遊興費が足りないといった理由で借金を繰り返す人もいます。

カードローンや消費者金融から借りられるだけ借りて、雪だるま式に借金が増えていく・・・。そんな泥沼に足を踏み入れてまでギャンブルを辞められない、遊びをやめられない精神性とは、いったいどんなものなのでしょうか。

計画性がない(将来予測がない)

普通、何パーセントの利息で〇〇万円を借りたら、利子だけで一か月〇万円になって、だとすると月々の収支が成り立たない・・といった計算をします。そして、欲しいものを諦めたり、借金を思いとどまったりするのです。

しかし、借金癖のある人は、そういった計算をしません。毎月の請求が限界に達したら、新たに借金をしてしのぐのみです。

だらしない(逃げ癖がある)

借金夫は、すべての物事についてだらしない傾向にあります。時間にルーズだったり、面倒なことを後回しにしたり、分が悪いことには返事をしなかったりします。人当たりは決して悪くないのですが、そのなんとも緩い感じ、だらしない感じが独特です。

依存的

借金の理由にもよりますが、多くの場合、依存が関係しています。買い物がやめられない買い物依存症。ギャンブルが辞められないギャンブル依存症。お酒がやめられないアルコール依存症などです。

このような精神性は、お金の問題だけでなく、生活の色々なところに出てきます。特に、債務整理で月々の返済額を決めなおし、再出発を始めたときに、このような精神性を見せられてしまうと、妻としては本当にやるせない気持ちになるものです。

あなたの夫は、借金だけが問題でしょうか。それとも、ほかにも通じる問題があるでしょうか。そうした視点も離婚を考える上で参考にしていただければと思います。

借金をしないための対策に協力的か

借金を繰り返さないために、以下のような工夫が考えられます。

  • 妻が夫の給与口座を管理する
  • 夫にはクレジットカードを持たせない
  • 数か月に1度、信用情報を開示する
  • 夫には少額のお金しか渡さない

こうした工夫は借金を繰り返さないために有効ではありますが、夫は窮屈に感じることがあります。

夫はこうした工夫に協力的でしょうか。もしくは、「そこまでする必要があるのか」、「俺を信じていないのか」と不機嫌になるでしょうか。

隠れて借金をしていたことの重要性や妻に与えた衝撃を理解していれば、協力をせざるを得ないはずです。もう繰り返さないための努力に消極的な人とは、やり直すのが難しいかもしれません。

まとめ

ここまで、借金夫との離婚を迷った際に考えておきたいことをお伝えしました。借金問題は根深く、簡単に解決するものではありません。また、メンタルに影響を及ぼす一大事でもあります。

離婚すべきかどうか、自分では結論が出せない、そんなときはぜひご相談ください。

離婚カウンセリング

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