夫婦カウンセリング

すぐ喧嘩になる夫婦の夫婦カウンセリング事例

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夫婦カウンセリングをお申込みのご夫婦の中には、かなりの割合で「夫婦2人だけで話し合うと喧嘩になってしまう」と仰る方がおられます。以下では、そういった方々がどのような経緯でご相談にこられ、カウンセリングはどのような進行になるのか、いくつかのパターンや傾向をご紹介します(ご紹介する事例は、実在の事例ではなく、典型事例をアレンジしたものです。)。

四六時中けんかのAさん(妻)夫婦

Aさん夫婦の日常

Aさん夫婦は共働きで、5歳の長女がいます。Aさん夫婦はとにかくけんかが多く、日常生活の中で何かと争いがちでした。

例えば、家事や育児の分担です。夕食後、Aさんが後片付けをしている間に、Aさんの夫が長女をお風呂に入れる役割です。しかし、Aさんが後片付けをしている間、夫は長女とテレビを見ていることも。そうすると、後片付けを終えたAさんがキッチンから出てくると、長女はAさんとお風呂に入りたがり、結局Aさんが入れることに。

一事が万事で、段取り通りにきちんと物事を進めていくAさんは、マイペースな夫に始終イライラしっぱなしです。また、夫も妻から口うるさく言われるのが嫌で、つい「俺に命令するな」、「俺に説教するな」と声を荒げてしまいます。

そんなこんなで毎日のようにけんかが絶えず、かつてはあった「夫婦円満な時間」が日に日に短くなり、今やお互いに必要最小限の会話しかせず、口を開けば喧嘩、というような関係性になってしまいました。

カウンセリングを受けようと思った経緯

ある日、いつものようにAさん夫婦がけんかをしていると、長女が泣き始めました。慌てたAさん夫婦が駆け寄ると、長女は「もう、私のことでけんかをしないで」と泣きながら訴えました。Aさんは、毎日のことだから、きっと長女もけんかに慣れっこだろうと思っていましたが、長女は、慣れるどころか、毎日つらい思いで両親のけんかを見ていたのでした。

Aさんは、このままではいけないと思い、長女の前でけんかをしないようにしましたが、その努力もむなしく、数日後にはまたけんかが再燃してしまいました。

Aさんは、自分の力だけでは解決できないと感じ、夫と相談した上で、夫婦カウンセリングを申し込むことにしました。

初回カウンセリング

カウンセリングの目的の確認

カウンセリングの冒頭で、「どんな問題を扱いたいか」というカウンセラーの質問に対し、妻は、毎日のようにけんかをしてしまうことや、それを見た長女が胸を痛めていること、そして、けんかをしないようにしても長続きしないことなどを次々に話しました。そして、夫は、あくまで受け身な態度で「けんかをしたくないけれど、妻にきつく言われると、ついつい言い返してしまう。」と述べました。

カウンセラーは、双方に対し、「けんかをしなくなること」がとりあえずの解決課題であることを確認し、進めていくことにしました。

問題の所在確認

まず、カウンセラーは、どんなときにけんかになるのかを詳細に聞き取りましたが、この段階でカウンセラーはあることに気付きました。二人は、「いつもけんかが絶えない」と言う割には、どんなときにけんかになるのか、うまく説明できませんでした。

まず、妻は、「些細なことです」、「急に言われても・・・」と具体例をなかなか挙げられません。夫は、冒頭と同様、「自分から喧嘩するのではなく、妻が文句を言ってきたときに言い返すだけです」といった具合です。

ですので、カウンセラーは、まずは、どんなときにけんかになっているのか、その実態を双方が具体的に把握することが第一歩ではないかと提案しました。

そして、その提案に沿って考えていったところ、妻は、主に、夫の家事・育児のペースが遅いことや、やり方が不十分であることにイライラしがちであることと、その指摘を受けた夫の逆切れのような言動が原因でけんかがヒートアップしていることが分かりました。特に、妻が腹を立てていたのは、同じタイミングで双方がやらなければならない家事・育児がある際、妻はまじめにそのタスクをこなすのに、夫は自分のタスクを放棄してテレビを見ていたり、スマホをさわっていたりする結果、結局は妻が夫のタスクを肩代わりせざるを得ない状態になっているときでした。

例えば、出かける予定のある休日の朝、本来であれば、妻が朝食を作り、その間に夫が洗濯を済ませなければいけなかったとします。しかし、夫がなかなか起きてこず、洗濯をする気配がないため、妻がイライラして怒鳴るように夫を起こし、夫がそれに「休みの日くらいゆっくり寝かせてくれ」もしくは「朝から怒鳴るのはやめてくれ」と逆切れするというのです。

妻にしてみれば、自分だってゆっくり眠りたい気持ちを我慢して、やるべきことをやっているのに、夫は自分のタスクに無責任で、結局、時間通りに出かけるためには自分が急いで洗濯をする羽目になるのが腹立たしいとのことでした。

ここまで、ほとんど妻が話していたため、カウンセラーは、夫の意見も聞いてみました。夫は、「確かに、言われたことをできていない点は悪いと思うけど、仕事が忙しいと家事・育児をこなすのが難しいこともある。それを頭ごなしに命令口調で怒鳴られると、どんどんやる気が失せてしまう」と述べました。

解決策の導き

ここでカウンセラーは、けんかが発生する原因として、以下の2点ということでよいかを双方に確認しました。

  • 夫が割り当てられた家事・育児をやらない
  • その際の妻の指摘の仕方がきついこと

そして、次に、それぞれの問題を解決するために何ができるか、双方に考えてもらいました。まず、夫が割り当てられた家事・育児をやらないことに対しては、夫から「妻のイライラの原因が特定できたので、今後は、自分に割り当てられた家事・育児をちゃんとこなすように努力したい」という発言がありました。

また、妻は、「夫ができていない場合でも、怒鳴ったりせず、もう少し穏やかに話すよう努力するようにしたいと思います。」と述べました。

カウンセラーからの提案

カウンセラーは、上述のように双方が自ら気付けたことを評価し、今後の生活で実践してもらいたいことを伝えました。また、同時に、これまでできなかったことが1回のカウンセリングでできるようになることは考えにくく、きっと問題がまた発生するように思われることも伝えました。

その上で、根本的な問題解決として、家事・育児の絶対量を減らすために外注する方法や、夫のタスクは遅れようと不十分であろうと妻が手を出さないという方法も併せて提案し、第1回目のカウンセリングを終了しました。

2回目のカウンセリング

初回カウンセリングから数か月経過したある日、また、Aさんより夫婦カウンセリングの申込みがありました。

経過の確認

まずは、初回カウンセリングから今日までの経過や、どうしてまたカウンセリングを受けようと思ったかについて、双方からヒアリングをしました。

そうしたところ、数週間はけんかが少なくて済んだけれど、結局夫は家事・育児を十分には分担してくれないし、それに対して妻も激しく非難したり怒ったりということが繰り返されてしまったとのことでした。

そこで、カウンセラーは、なぜうまくできなかったのか、双方に意見を聞いてみました。まずは、妻です。妻は、「怒鳴ったり、怒ったりしてはいけないと思いつつも、結局は約束を守ってくれない夫に腹が立ち、感情をコントロールできませんでした。それに、徐々に、『怒らないようにしよう』という気持ちさえなくなり、夫が悪いのだから、怒鳴られて当然だと思うようになりました。」と話してくれました。

次に夫は、「なるべくやろうと思ったけれど、仕事で疲れて帰ってくると、できないこともあった。それに、割り当てられた家事・育児をこなすことが『妻の言いなりになっている』ような気がして、最後はちゃんとやらなければいけないという気持ちすら薄れていた」と話してくれました。

問題の本質を抽出

ここまでの双方の意見を聞いて、カウンセラーは問題の所在は家事育児の分担のみではなく、ほかに重要なファクターがあるように感じ、問題を抽出するための洗い出しを提案しました。

すなわち、ここまでの双方の言い分を聞いて、お互いにどう思ったか、そして、家事・育児の話以外にも、何か相手に対して思うところがあれば、自由に発言してもらうことにしました。すると、以下のような意見が聞かれました。

妻の意見

  • 夫の家事・育児に対する考え方が甘い
  • 「やれないときもある」と言うが、それで済むわけではなく、結局自分がやる羽目になる
  • 夫は何事も自分本位で子どもができた自覚がいまだに足りない
  • 休日の朝、遅くまで起きてこないときが特に腹が立つ
  • 休日の朝起きられないのは、平日の仕事が忙しすぎるからだ
  • もっと仕事より家庭に比重を置いてほしい

夫の意見

  • 妻とは家事・育児に対する考え方が違い、同じレベルを求められても困る
  • 仕事で疲れて帰ってくると、家事・育児どころではない
  • 妻よりも自分の方が仕事の時間も長いし稼ぎもいいので、求めすぎないでほしい
  • とにかく注意するときの口調が厳しく、家にいても楽しくない
  • 以前のような可愛らしいさや愛嬌がなくなり、ずっと怒っている

妻の気付き

ここで、妻がはっとしたように「自分が何にいら立っていたのか分かりました。夫は、私を見下しているんです。」と言いました。「夫は、私がいくら家事・育児についてもっとちゃんとやってほしいと言っても、いつも生返事ばかりでした。家事・育児のこと『ぐらい』でいちいち必死になって怒るなよ、といった態度なんです。夫は、主婦業より、外で仕事をして稼ぐ方が偉いと思っているんです。」

一方、これを聞いた夫は、「そんなことは思ってないよ。ただ、お金がないと生活できないし、子どもも育てられない。やっぱり役割分担ってあると思うんですよ。」と反論しました。

続けて妻は、「愛嬌とかを求めてくるのも腹が立ちます。仕事も育児も精一杯なのに、何を言ってるんだろうと思います。」と述べたのに対し、夫は、「愛嬌というのは言葉が悪かったかもしれませんが、要するに妻から僕に対する思いやりや気遣いが感じられないんです。」と返した。

カウンセラーによる課題の整理

こういったやり取りに対し、カウンセラーは、家事・育児の分担といった具体的な課題と、お互いに対する気持ちの問題と2種類の課題があると交通整理をしました。

そして、前回のカウンセリングの後、育児分担の工夫をすることになったけれど、やはり根本にある気持ちの部分が解決しなければ難しいことをその場で共有しました。

発想の転換

カウンセラーは、根本にある気持ちの部分の問題を解決しなければいけないとしても、「気持ち」というのは抽象的で、改善しようと思って改善できるものではないことを伝えた上で、少し発送を転換して、問題があることばかりを考えるのではなく、うまくいっているときのことを話題にしてみましょうと提案しました。

そうしたところ、二人は黙り込んでしまいました。妻曰く、昔は、けんかもあれば、仲のいい時間もあったが、今となっては、けんかをしていない時間も、和やかな雰囲気ではなく、常に冷たい空気が流れているとのことでした。

夫も同じく、妻に対して優しい気持ちになれず、昔の感覚を思い出すのは難しいとのことでした。

今後の課題提起

カウンセラーは、二人の発言を受けて、お互いへの気持ちが大きく変化してしまっていることを理解した上で、今後、「どうあるべき」ではなく、「どうしたいのか」を今一度考えてほしいと伝えました。特に、カウンセリングを主導的に申し込んだ妻に対しては、何を一番問題視し、改善しなければいけないと思ったのか、原点に戻ってみてほしいと伝えました。

その後の経過

2回目のカウンセリングの後、今度は、妻ひとりから個別のカウンセリングの申込みがありました。

妻は、あれからよくよく考えた結果、自分にとっては子どもが一番大切で、子どもにけんかを見せたくないのがカウンセリングを受けたきっかけであったこと、夫とうまくやっていきたい気持ちもあるが、それもやはり子どものためであって、自分自身は夫を心から大切にする気持ちにはなれないことなどを話しました。

カウンセラーからは、離婚まではしなかったとしても、別居するという方法もあることや、その場合の夫婦の話合いの方法や話しておくべきことについてアドバイスし、結果的にAさん夫婦はADRにて別居合意しました。

感情と論理的思考がぶつかり合うBさん夫婦

Bさん夫婦の日常

Bさんは弁護士、Bさんの妻は専業主婦、子どもは14歳の長男がひとりです。そんなBさん夫婦は、結婚してからというもの、ずっとギクシャクした関係が続いています。

というのも、話合いのスタイルが真逆だからです。Bさんの妻は、専業主婦として家事・育児に専念していますが、あまり段取り良く動けるタイプではなく、片付けが苦手だったり、食事も店屋物が多かったりしました。

そんな妻を見て、Bさんは「十分な時間があるのだからちゃんとやってほしい」とお願いしてきましたが、事態が改善されないので、苦手なら外注すればよいとのことで、ハウスキーパーを頼んではどうか等、色々と提案していました。

しかし、いつも夫婦の話合いは決裂してしまいます。理路整然と問題を指摘し、改善方法を提案する夫に対し、妻は、「そんなことを言われても困る!」と感情的になってしまうからです。

カウンセリングを受けるきっかけ

子どものために離婚はできないと考えていた二人は、なるべく衝突しないよう、互いが互いを避けるような生活をしてきました。そのため、今や、必要最小限の連絡事項しか会話がないという状態でした。

このまま、長男が巣立っていくまでは夫婦でいようと思っていたBさんですが、成長著しい長男を見るにつけ、このまま家庭生活を無為に過ごしていいものか、疑問を持ち始めました。

今後の夫婦のことについて妻としっかりと話し合う必要がありましたが、既に妻とまともなコミュニケーションが取れなくなって久しかったことから、第三者を入れての話合いということで、夫婦カウンセリングを選びました。

初回カウンセリング

カウンセリングの進行について

冒頭でカウンセラーよりカウンセリングの進行について希望を聞いたところ、双方ともに「まずは別席で話を聞いてほしい」とのことでした。Bさん夫婦は遠方に住んでいたため、zoomによるオンラインカウンセリングでしたが、別席希望が出されたため、ブレイクアウトルームを2つ作成し、カウンセリングが開始されました。

夫の悩み

夫は、こんなこと誰にも相談できなかったと口火を切り、結婚から現在に至るまでの夫婦間の悩みを一気に吐き出しました。すなわち、妻とは性格が真逆で、理論立てて物事を進めたい自分に比べ、妻は感情が優先し、まともに話し合えないことや、もはや妻を尊敬することも尊重することもできなくなっているとのことでした。

そして、もうとっくの昔に夫婦円満を諦め、長男が巣立っていくまで仕事にまい進しようと思っていたものの、ここ最近、長男が成長し、既に親の離婚を受け入れられる年頃になったように思われること、こんな夫婦関係を長男に見せ続けるのもよくないと思ったこと、そして一番は、自分自身の人生を大切に生きたいと思ったことを理由に妻との離婚を考えるようになったとのことでした。

妻の言い分

妻は、どちらかというと夫に促される形でカウンセリングに参加しました。妻も、長年にわたる夫への不満を口にし、「何かを話し合っても、いつも正論で責め立てられる。見下されているようでみじめな気持ちになる。既に愛情なんてないけど、私ひとりでは子どもを育てていくこともできず、ここまでやってきました。」とのことでした。

妻は、夫が離婚を考え始めているのは何となく気付いていましたが、今さらそんなことを言われても困るという態度でした。

同席カウンセリング

双方から別々に30分程度話を聞いた後、同席でのカウンセリングを開始しました。夫は、先ほどカウンセラーに話した「離婚を考えるに至った理由」を理路整然と妻に話しました。

妻は、それを黙って聞いていましたが、やはり結論は同じで「今さらそんなことを言われても困る」との反応でした。

夫は、そんな妻の回答を聞き、「何がどう困るのか」と説明を求め、妻はそれに対し、長男が巣立っていくまでは夫婦でいるのが暗黙の了解だったはずで、そのつもりで生活してきたので、金銭的にも心情的にも困る、と回答しました。

更に夫は、「暗黙の了解はあったが、それは法的な拘束力がある約束ではない」、「金銭的に困るというが、まだ離婚条件を何も話していないのになぜそう言えるのか」、「心情的に困るというのはどういうことか」と畳みかけるように質問しました。すると、妻は「これなんですよ、夫はこういう会話の仕方をするんですよ。私が言ったことの一つ一つを取り上げて、揚げ足を取るようなことばかり言ってきて・・・。」と既に涙声になっています。

そこでカウンセラーは仕切り直しということで、妻に、現時点では、夫婦関係をどのようにしていきたいと思っているかを尋ねました。

すると妻は、「やはり今でも長男が無事に大学を卒業するとか、就職するとかするまで、夫婦という形を取りたいと思っています。その後のことは、その時考えればいいと思っています。」と話しました。

課題の深堀

ここまでは、ある意味Bさん夫婦もそれぞれに予想していた相手の反応でした。しかし、ここからはカウンセラーの力が必要になります。

まず、カウンセラーは妻に対し、夫婦関係の修復の可能性について、多方面から訪ねてみました。そうしたところ、妻としては、既に修復は諦めていて、今現在も今後も修復に向けての努力するつもりはないとのことでした。ただ、平たく言うと、自分に生活力がないため、家庭内別居のような形を取りたいと思っていることも分かりました。

夫は、結局のところ、妻が金銭のためだけにずるずると夫婦関係を続けようとしていることを明確に妻の口から聞くことになりました。

この状況を受けて、カウンセラーは今度は夫に今の気持ちを尋ねました。すると夫は、「妻の気持ちを聞いて、僕の気持ちも固まりました。夫婦として円満にやっていく努力を双方が放棄している以上、やはり離婚を希望したいと思います。」

双方の選択肢の提示

ここでカウンセラーは、双方の言い分を簡潔にまとめ、「現状ですと、夫婦の離婚意思が合致していない状態です。ここからのカウンセリング時間をどのように使いたいですか。例えば、双方の『離婚したい』、『離婚したくない』という気持ちをさらに深く聞きたい、というのもありだと思いますし、他の何かでももちろん大丈夫です。」と双方に尋ねました。

そうしたところ、夫から「二人の意見が食い違ったこの状況をどのように解決することができるのか、それぞれの選択肢を教えてほしい」との質問がありました。

そのため、カウンセラーからは、一般論として、以下のようなことを伝えました。

  • 夫婦関係の修復という方向性がない以上、「離婚する」・「離婚しない」という意見の不一致を心情面の議論で合意するのは難しい
  • 現状として、Bさんが離婚に向けてできることは別居、もしくは妻の不安を払拭するような離婚条件の提示
  • 妻の選択肢は、離婚を拒否し続けるか、もしくは「これなら離婚してもよい」というような条件を考え、離婚協議を行う

ここでカウンセリング時間が終了したため、カウンセラーからは、離婚するもしないもそれぞれの気持ちがあることなので、どちらが良いということはないけれど、せっかく相談に来てくれたご縁のあるご夫婦なので、Bさんご夫婦それぞれが自分らしい人生を生き生きと送れる方法を考えてほしいと伝えて終了となりました。

BさんからのADRの申込み

夫婦カウンセリングから数週間後、BさんからADRの申立書が送られてきました。その申立書には次のようなことが書かれていました。

Bさんが出した結論

「先日のカウンセリングで、夫婦としての未来はもうないと確信しました。そのため、離婚を希望します。ただ、このままだとあなたは離婚に応じてくれないと思うので、今月末には家を出ることにしました。できれば、別居後の生活費のことなど、何も取り決めないままにけんか別れのように家を出ていくことはしたくないので、別居後のことを決めるためにADRを申込みました。

また、別居後数年立ては、裁判をすれば離婚が認められると聞いています。ただ、裁判までしたくないという気持ちはお互い同じだと思いますので、離婚協議も進められるとありがたいと思っています。

いずれにしても、ここまで、息子をしっかりと育ててきてくれたことに感謝の気持ちもありますし、形だけでも夫婦をやってきた情もあります。第三者の力を借りて、円満に解決できればと思っています。」

妻の反応

これに対し、妻から返送された意向確認書には、以下のような記載がありました。

これまで、あたなの顔色を気にしながらも、子どものためにここまで我慢をしてやってきました。私は家庭を守る役割だったので、今さら離婚と言われても経済力がありません。

同意がないからと言って、勝手に家を出ていく態度にも納得ができません。結局は、お金を持っている人があなたの自由で、子育てをしてきた私はそれに従うしかないのでしょうか。

あなたが勝手に進めようとしていることに応じるのは納得できませんが、いきなり出ていかれたり、生活費を止められては困るので、話合いには応じることにします。

その後のADRにおいて、Bさんは通常よりも上乗せの条件を提示しましたが、妻はやはり納得がいかないということで、別居中の婚姻費用と再協議時期を決めて終了となりました。

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    https://rikon-terrace.com/petition/

    なお、ADR実施について、相手方様の同意を取れていない等、進行についてご不安がある場合は事前のカウンセリングをお勧めしております。カウンセリングは、本問い合わせフォームの「カウンセリングの申込」よりお進みください。ADRの制度に関するご質問は、以下にご記入ください。
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