離婚カウンセリング

離婚カウンセリングよりも結婚前カウンセリング?

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離婚カウンセリングでご相談を受けていると、「もうちょっと早く相談に来てくれればよかったのに・・・。」と思うことがしばしばあります。やはり、早めの相談が円満解決のカギです。

そして、究極の「早め」が結婚前です。交際時は「あばたもえくぼ」で、何でもよく見えてしまったりします。そうでなければ結婚なんてできないものだと思うのですが、それでもやっぱり「もう少しよく考えればこんなことにはならかったのに・・・。」と思ってしまうこともあります。

今日は、そんなことを書いてみたいと思います。私のつぶやきとして気楽に読んでもらえればと思います。

女性が陥りがちな勘違い

自営業者ほど将来が不安な職業はない

自営業と言ってしまうとあんまりですが、「会社を経営してる」、「俺、会社の代表なんだよね。」、「独立して起業した。」と聞くと、なんだかかっこいい響きがします。実際に、交際費を経費で落とせるため、デートで高級なレストランに連れて行ってくれたり、いつもおごってくれたりします。

そのため、「ああ、私はなんていい相手に巡り合ったのかしら。」と本人の性格をあまり把握せずに結婚してしまったりします。

しかし、その羽振りの良さがいつまでも続くとは限りません。

いつでも倒産の憂き目を見る可能性があります。また、まとまった休みが取りにくく、旅行にも連れていってくれなかったり、仕事の付き合いが優先され、家族とのかかわりがないがしろにされるかもしれません。

そして、自営業者の妻の一番大変なところは、離婚した後の経済的安定性が保たれにくいという点です。

というのも、自営業者は、ある程度自分の給与額をコントロールすることができます。そのため、養育費を算定する際、正しい収入で計算されないおそれがあります。

また、通常、自営業者の場合、給与から強制執行することが不可能です。

更に言いますと、ほとんどの自営業者は、年金分割の対象ではありませんので、老後の年金も確保できません。

外資系の会社に勤めている

「外資系」という響きに弱い女性もいるのではないでしょうか。

特に、外資系の金融会社の名前が出てくるだけで、「かっこいい!」とか「きっとお給料が高いはず」と期待に胸ふくらませる人もいることと思います。

実際、外資系の金融会社はお給料が高く、1千万円を超えることも珍しくありません。

しかし、外資系会社の多くは、終身雇用ではありません。いつ解雇の憂き目に遭うかわかりません。実際に、特に金融系だと、3,4年ごとに転職を繰り返す人も多くいます。キャリアアップの転職ですので、悪くはありません。しかし、養育費の支払いという点では、「いつ転職するか分からない」、「いつ無職になるか分からない。」というのは、不安定なものです。

海外駐在員

最近は、海外赴任の低年齢化が進んでいるようです。そのため、結婚前に既に海外経験があったり、また、海外赴任を機に結婚を申し込まれることもあるかもしれません。

海外での生活に不安を感じる人もいるかもしれませんが、多くは、駐在妻の生活にあこがれ、まだ見ぬ異国の地での生活に思いを馳せます。

しかし、昔ほど、海外駐在員は優遇されません。それよりも、異文化によるストレス、駐在妻社会の窮屈さ、言葉の壁など、大変なことが待っています。

また、弊社でもよく相談を受けますが、海外駐在員の夫婦不和は驚くほど多いのです。しかし、身近に相談できる相手がいなかったり、簡単には別居できなかったり、離婚の道へのハードルも高いのです。

俺についてこいタイプ

お付き合いをしているときは、デートの行先をテキパキと決めてくれたり、ぐいぐいひっぱっていってくれる彼氏を頼もしく感じたりします。優柔不断でなかなか決断できない男性に比べたら、ちょっと強引な方が男らしいと思う人もいるかもしれません。

しかし、それが家庭に入り、毎日のことになればどうでしょう。どこか家族旅行に行くとなっても、行先を勝手に決められてしまうかもしれません。家族旅行ぐらいならまだしも、もっと重要なことも独断と偏見で決定されてしまい、意見しようものなら怒鳴られる、ということもあります。

こんなことなら、多少優柔不断でも、いろいろと相談しながら決めていける相手の方がよかったと思っても、もう遅いのです。

気前がいいタイプ

さきほどの外資系会社員ではありませんが、デートと言えば高級レストラン、乗っている車も高級車、プレゼントはブランド品、なんていう彼氏がいたとしたらどうでしょう。大抵の女性は、こんな気前のいい男性を「素敵」だと感じるのではないでしょうか。

確かに、その男性の支出が収入に見合うものであれば、まったく問題はありません。しかし、たいして高くもないお給料で贅沢をしているとなれば、それは「見栄っ張り」だったり「浪費癖」だったり「経済観念のなさ」の表れだったりします。

主要な離婚原因の一つは「金銭問題」です。結婚してもこの「見栄っ張り」や「浪費癖」がなおらない場合、いずれ夫婦の不和に発展します。いくらいっても貯金してくれなかったり、もっと悪くするとこっそり借金を作られているかもしれません。

案外、ちょっとケチぐらいが安心感があるのです。

親を大切にする

もちろん、自分の親を大切にすることはとても重要なことです。少なくとも、親を蔑ろにしたり、大切にしない人とは結婚しない方がいいでしょう。しかし、「大切にしすぎる」のも困ったことになります。

結婚後、何かあるたびに実家に連れていかれたり、母の日、父の日、お誕生日、盆暮れなどことあるごとにプレゼントが必要だったりするとどうでしょうか。子どもができても夫の両親に過干渉されたり、それを夫に相談しても、「頼ってやってよ。」なんて言われたりします。

個人的には、親の介護が必要になれば、子ども世代の責任として、同居するなり、施設を探すなりして快適な老後を過ごしてもらいたいという気持ちがあります。しかし、元気なうちは、「気にはなるけど、度々は会いにいけないんだよね。」という程度の距離を保つのが一番ではないかと思っています。

男性が陥りやすい勘違い

家庭的な女性は危険?

交際中、いろんな手料理を作ってくれたり、取れかけたボタンを付けなおしてくれたり、家庭的な側面を見せられると、ついついポイントを加算したくなるのが男性の性ではないでしょうか。

もちろん、料理が作れるかどうかというのは、とても大切なポイントです。結婚後、毎日毎日おいしくないご飯や店屋物ものばかりが出てきては、「離婚」の二文字が頭をよぎるのも時間の問題でしょう。

しかし、家庭的な彼女というのは、ある「危険」をはらんでいます。

まず、家庭的な女性というのは、仕事よりも家事や育児を好みがちです。そのため、結婚後は、あなた一人のお給料で、家庭を支えなければならないことになります。いろんなことがうまく回っているときはいいですが、仕事がつらくなったり、家庭不和に陥ったり、それでも住宅ローンは支払わなければいけなかったりと大変な時期も必ずやってきます。

そんなときは、ダブルインカムで家計に余裕がある友人宅がうらやましく感じるかもしれません。

また、結婚後、彼女が仕事をやめ、家庭に入ったとします。そして、やがて子どもが生まれ、あなたは外で仕事、妻は自宅で家事・育児という生活になります。夫婦円満な間はいいですが、もし離婚となった場合、あなたが親権を取れる可能性はゼロに近いでしょう。

このように、家庭的な女性と結婚した場合、うまくいっている間は暖かく穏やかな家庭環境に恵まれるかもしれませんが、仕事がうまくいかなくなったり、夫婦不和に陥った場合は、急降下の危険性をはらんでいます。いわば、リスクヘッジのききにくい家庭といえるかもしれません。

キャリアウーマン

仕事をバリバリしている女性もまた魅力的です。いつもきちんとスーツを着こなし、ヒールで闊歩する姿を素敵だと感じる男性も多いのではないでしょうか。

もちろん見た目だけではなく、頭が良かったり、自分なりの考えを持っていたりすると、会話の内容も豊富で話も弾みます。また、結婚後も働いてくれれば、経済的にも潤います。

しかし、他方、いろんな落とし穴も用意されています。

例えば、先ほどの家庭的な女性とは正反対で、家事が全くできない人もいます。食事は毎回買ってきたもの、洗濯は晴れていても乾燥機、掃除はお掃除ロボットのルンバで掃除できるところだけ。土日は平日の疲れのためほとんど寝ているだけ、ということも十分に考えられます。

また、子どもを作りたくないと言い出したりもします。もちろん、子どもを作らない選択肢もあって当然なのですが、もしあなたが「子どもはもちろんほしい。そんなこと相談しなくても当たり前だよね。」と思っているなら、離婚理由にも発展しかねない、大きな問題となります。

感情表現が豊かな女性

意外と多いのがこのタイプの女性に困るパターンです。

交際中は、泣いたり笑ったり、ころころ表情が変わってかわいいな、なんて思ったりします。これまで、仕事一色で退屈だった生活が彩り豊かに複雑になった気分にもなります。

しかし、結婚すると、その感情表現を受け止めるのがしんどくなってきます。若いころに比べ、職場での責任や仕事量も格段に増えてきます。また、子どもが生まれていたりすると、育児の悩みなどもあるかもしれません。それに加え、妻の感情の起伏が激しいと、ほとほと疲れてしまいます。大事な会議の最中に容赦なく電話をかけてこられたり、疲れ切って家に帰れば、待ってましたと言わんばかりに感情をぶつけられては、たまったものではありません。

家庭を持つと、独身時代に比べて悩みや責任が増えるのが普通です。穏やかでちょっと退屈なくらいの女性の方が安定感があってよいのかもしれません。

繊細で頼りなげなタイプ

頼りなげで弱そうな女性を見ると、ついつい守ってあげたくなる人も多いのではないでしょうか。いろんなことを相談されると、「頼られている」と感じ、自分が大きくなったような気がします。また、夜中に不安そうな声で電話があり、「今すぐ来てほしいの。」なんて言われると、飛び起きて駆けつけてしまったりします。

しかし、このタイプの女性も、結婚すると結構大変です。段々と、「それぐらい自分で解決してくれよ。」と言いたくなることも増えていくことでしょう。子どもが病気になるたびにパニックになって会社に電話をしてきたりと、あなたの負担は増すばかりです。

また、不安が強い妻を放っておいたが挙句、うつ病になってしまったなんていう場合は、もっと問題が大きくなります。

ちょっと鈍感で「どんとこい」タイプの女性の方が安心して家庭を任せられるかもしれません。

将来を見据えた結婚を

ここまで読み進んでいただいた方は、「じゃあ、いったいだれと結婚すればいいんだ!」というお気持ちかと思います。家庭的な女性もだめ、かといってキャリアウーマンもだめ、じゃあ、ちょうどいいのはパートくらいか、という話になってしまいます。

ここで私がお伝えしたかったのは、こういう人とは結婚をやめた方がいいということではありません。「こんなタイプの女性や男性は、裏を返せばこういうことですよ。」という注意喚起がしたかったのです。

最初に書きましたとおり、交際中は相手のどんなところもよく見えてしまったりします。また、年齢のことなどを考えると、「ここが欠点なのは分かっているけど・・。」とついつい見えないふりをしてしまったりします。

もちろん、勢いがなければできないのが結婚です。しかし、もう少しよく考えてみてからでもいいかも・・・、というお話でした。

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