離婚と子ども

子どもへの悪影響が心配で離婚できないあなたに届けたい、子どもとあなたの幸せを守る方法

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・親の離婚が子どもに与える悪影響が心配
・子どもに寂しい思いをさせたくない
・子どもが成人するまで待つべき?
・子どもの将来の可能性を潰してしまわない?

子どもがいる夫婦の離婚の場合、子どもへの影響が気になって離婚に踏み切れないことがあります。

でも、安心してください。

「離婚=子どもに悪影響」ではありません。

子どもに起こりうる変化を知り、適切に対応することで乗り切ることが可能です。

離婚を推奨するわけではありませんが、正しい知識を持ち、よりよい判断をしていただくための情報をお届けします。

親の不和と子どもへの影響

離婚は突然には訪れません。同居中から、激しい喧嘩や家庭内別居のような夫婦不和が始まっていることがほとんどです。まずは、そんな場合の子どもへの影響や子どもの変化をみていきましょう。

 乳幼児期0~3歳

子どもの年齢が小さいと「まだ何も理解できないし、言葉も分からないから大丈夫」と子どもへの配慮を忘れてしまっていませんか。

しかし、まだ0歳の赤ちゃんであっても、親の離婚の影響を受けることがります。

不機嫌になりがち

まだ言葉を理解しなくても、子どもは親の表情や声のトーンから、「トゲトゲした嫌な雰囲気」を感じとります。その結果、夜泣きをしたりかんしゃくを起こしたり、負の感情表出が増えたりします。

体調を崩しがち

親が離婚問題で心身ともに落ち着かないと、子どもの生活リズムが狂いがちです。

例えば、離婚手続きのことで調べものをしたり、仕事や育児の合間に役所に出向いたり、はたまた弁護士と打ち合わせをしたり、裁判所の調停に出席したりと、やることが増えます。

その結果、いつもと同じ時間に食事や睡眠がとれず、身体的不調が現れることもあります。

幼児期~就学前

言葉にできない不安が身体症状に

4歳~6歳くらいになると、少し周囲の状況が理解できるようになりますが、まだ正しく理解する力はありません。そのため、何となく不安に感じるけれど、その不安を言葉にできず、体調不良という形で表出する子どももいます。

おねしょをしたり、赤ちゃん返りをしたり、発達が逆行することもあります。

離婚は自分が悪いの?

大人は他罰的ないきものですが、子どもはそうではありません。親が喧嘩しているのは、自分がお片付けをしないからだ、などと自分のせいにしたりします。

小学校前半6~8歳

不安が攻撃に転じる子どもも

小学生になるとぐっと世界が広がり、理解できることが増えます。その分、不安も増えますが、まだまだその不安を明確化し、解決する力は備わっていません。

そのため、漠然とした不安や無力感を感じたり、逆に攻撃的になって学校で問題を起こしてしまったりする子どももいます。

小学校後半9~11歳

無理して大人びた言動をとる

少しおとなっぽくなってくるのが小学校の後半です。親を励まそうとお手伝いをしたり、大人な素振りを見せようとします。また、親に合わせて、その親の肩を持ったり、もう一方の親の悪口を言ったりもします。

もちろん、家庭の状況を理解し、お手伝いを頑張ってくれるのは子どもの成長でもあり、喜ばしい側面もあります。ただ、親の顔色を窺い、過剰に「いい子」になってしまうのは要注意です。

好きなことに夢中になれない

過度に大人びたふるまいは、子どもに精神的な無理を強いることになります。その結果、何となく無力感を抱き、学校生活で集中できない、好きなことに夢中になれないといった問題を抱えることもあります。

中学校以降12歳~

将来への不安を感じる

家庭より友人との関係が大切になり、自立が進んできます。そのため、親もついつい子どもに甘え、相談相手になってもらったり、丁寧な説明を怠ってしまったりします。

しかし、まだまだ親の愛情や支えが必要な時期です。また、長期的な思考ができるようになるが故に、「大学には行けるのだろうか」などと、将来の経済面について不安を感じたりもします。

親への反感が強くなる

それでなくても思春期の難しい時期です。そんな時期に親の離婚を経験することで、「親は勝手だ」、「自分の気持ちは親には分からない」と反発や怒りを感じたり、不登校や引きこもりといった問題を抱えることもあります。

子どものために親ができる4つのこと

 1日10分の聞き役

1日10分でいいので(何なら5分でも大丈夫です)、子どもの話に耳を傾ける時間を持ってみてください。

そんなの毎日やってるわ、というあなた。本当にそうでしょうか。

よく考えてみると、「早く〇〇しなさい」とか「〇〇はどうなってるの」などと、自分のニーズを満たす声掛けが増えていませんか。また、スマホをいじりながらとか、料理をしながらといった「ながら」で話してはいないでしょうか。

是非、少しの時間でもいいので、お子さんの話に耳を傾けながら、表情も観察してみてください。お風呂の中や食事中でも結構です。そうすれば、子どもの変化にも気づくことができますし、子どもも色々な不安を口に出しやすくなります。

忙しい日々の中で、子どもとだけ向き合う時間を作るのは難しいかもしれません。でも、そういう習慣の中から、子どもの本音が見えてくるのです。

激しい喧嘩は子どもの前でしない

親だって人間です。子どもの前だからといって、いつでも自制心を発動し、仲の良い夫婦でいられるわけではありません。
しかし、子どもがつらくなるような激しい口論や、家族の将来を左右するような深刻な話合いは、子どもがいない場所で行いましょう。

あるお母さんが語ってくれたことがあります。

「ある日、子どもの存在も忘れ、夫と激しい口論になってしまいました。

ふと振り返ると、子どもがテレビを見ながら固まってたんです。

画面はいつものアニメを映し出しているのに、あの子は無表情で微動だにしませんでした。

その様子を見て、このままではいけないと決心しました。」

仲裁をする子、泣き出す子、耳をふさいで部屋を出ていく子、反応は様々ですが、子どもは、間違いなく親のけんかに心を痛めています。

また、子どもに相手の悪口を言うのもNGです。一方の親の悪口を聞かされる子どもは、悲しくなってしまいます。だって、子どもの半分はその親からできているのですから。

関係が悪化し、激しい口論が絶えない、ついつい悪口を言ってしまう、そんなときは別居という選択肢も考えましょう。

年齢に応じた適切な説明をする

子どもが一番不安に感じるのは、「分からない」ことです。そのため、子どもの年齢に応じて、分かりやすく、簡潔に説明をしましょう。

例えば、まだ子どもが幼ければ、「お父さんとお母さんは、一緒に住んでいると喧嘩してしまうので、別々に住むことになったよ。でも、〇〇ちゃんのお父さんとお母さんであることには変わりはないし、いつでも会えるよ。」といった具合です。

説明の内容やタイミング等については、後述します。

適切な相談相手を見つける

先に記載した3つのことを行うためには、何よりあなた自身が心身ともに健康である必要があります。

多くの方にとって、離婚問題は人生で初めて経験する大きな困難であり挫折経験です。また、解決まである程度の時間がかかることも少なくありません。

そのため、その期間を心身ともに健康に過ごせるよう、相談相手をもつことがとても大切です。

友人や親族

一番気楽に話せるのが親族や友人ではないでしょうか。特に専門的な知識を持っていなかったとしても、話を聞いてもらうだけで、とても気持ちが軽くなることでしょう。

カウンセラー

心配させたくないから親には相談できない、友人は存在が近すぎてかえって話せないという方は、離婚カウンセリングや夫婦カウンセリングを受けるという方法もあります。専門知識のあるカウンセラーに話を聞いてもらい、またアドバイスをもらうことで、一歩前に進めることと思います。

当センターでもカウンセリングをお受けしております。
離婚カウンセリング

行政の窓口

母子手当をはじめとする離婚後の公的手当や、住んでいる自治体ごとの支援制度などを知りたい場合は市役所や区役所の窓口に行くのがお勧めです。

法律相談

「養育費がいくらもらえるか知りたい」など具体的な法的質問がある場合は弁護士の法律相談が適しています。ほとんどの自治体で無料法律相談を設定していますし、初回相談は無料の弁護士もたくさんいます。意外と弁護士によってアドバイスも違ってきますので、できれば複数人に相談してみるのがいいでしょう。

離婚(別居)を子どもに説明する

子どもにとって一番つらいのは「分からないこと」です。別居や離婚という大きな変化に際し、適切に説明をしてあげることで、子どもの不安を和らげることができます。

しかし、いざ説明といっても、いつ何をどう伝えればいいのか、意外と迷ってしまうのではないでしょうか。以下では、とても大切な「子どもへの説明」について、細かくお伝えしたいと思います。

親の心構え

感情的にならず冷静に

夫婦げんかの後に勢いで説明したり、感情的になって説明してしまうと、かえって子どもは困惑します。

やることを終えた夜間帯の時間や休日の日中など、ゆっくりと時間が取れるときに計画的に行いましょう。

なるべく両親そろって

できれば両親揃って説明できるのが理想です。なぜなら、別々に説明すると、どうしても双方の説明内容が食い違ってしまったり、相手への批判めいた内容になってしまうからです。

子どもは、「一体、どっちの言ってることが本当なの?」、「ママが説明していた内容はパパに言ってもいいの?」と不要な悩みを抱えることになります。

もちろん、身の安全を確保することが最優先の場合は揃って説明をすることにこだわる必要はありません。自分ひとりでできる範囲の説明をしてあげてください。

子どもをひとりの人間として尊重して

日本では、子どもは守るべき対象であり、一つの個性として尊重する、という考え方が乏しかったりします。そのため「親のごたごたに巻き込みたくない」という気持ちから、子どもを蚊帳の外に置きがちです。

ただ、子どもだって家族の一員であり、知る権利も意見を言う権利もあります。子どもにきちんと説明することは親のごたごたに子どもを巻き込むことにはなりません。

子どもに伝える内容

離婚の理由

離婚理由の説明は必須です。子どもの年齢を考慮し、分かりやすく客観的に説明しましょう。相手を中傷したり、感情的な説明はNGです。

例えば、まだ幼いお子さんであれば、以下のような説明が考えられます。

パパとママは一緒に暮らしているとけんかをしてしまうから、別々に住むことにしたよ。

また、年齢が上がるにつれて、具体的な理由の説明が必要になってきます。例えば、不貞が原因である場合、以下のような説明が可能です。

良い例

お母さんは、お父さんより好きな人ができてしまったから、離婚することになった。でも、〇〇(お子さんの名前)に対する愛情は変わらないよ。

悪い例

お母さんは〇〇を捨てて、他の男を選んだんだ。

加えて、子どもが原因で離婚するのではないこともきちんと伝えてあげましょう。以下のエピソードは実際にあった話です。是非、ご参考ください。

夫の借金が原因で離婚したAさん。当時、長男は8歳でした。まだ幼いからと離婚理由は説明しませんでした。それから10年、長男は不登校や強烈な反抗期を経て、18歳になりました。高校卒業の際、Aさんは、何気なく、離婚は夫の借金が理由であったことを長男に話しました。すると、長男は突然泣き出したのです。長男は、長年、親の離婚は自分が私立小学校に上がったことが原因だと思い、責任を感じ続けていたのでした。

離婚後の生活のこと

子どもは、身近な生活に関する視点がほとんどです。まずは、生活面の変化の有無や内容について伝えましょう。

どちらの親とどこに住むか
離れて暮らす親と会えるか
兄弟姉妹とは一緒に暮らせるか 
転居や転校はあるか
習い事は続けられるか
大学は行けるか など 

両親の愛情は変わらないこと

子どもは、親が愛し合わなくなれば、自分も愛してもらえないのではないかと不安になります。また、片方の親が家からいなくなることで、そこはかとない寂しさを感じたりもします。

そのため、両親は離婚をしても、子どもに対する愛情は変わらないことを繰り返し伝えましょう。

説明のタイミング

何も決まっていない段階で説明をしても、子どもを不安にしてしまうだけです。だからと言って、全て決まった後に事後報告的に説明されると、年齢によっては疎外感を感じてしまいます。

そのため、ある程度方向性が定まったときに、説明するのがお勧めです。さらに、その説明の際、子どもの気持ちを聞くことも必要です。

親の離婚に対する子どもの気持ちを聞く難しさ

説明に役立つツール

子どもに説明するといっても、なかなかイメージができなかったり、言い出しにくいこともあります。そんなときは、絵本の力を借りることもできます。

まずは自分で読んでみて、そして子どもと一緒に読みながら、そんな風に使っていただければと思います。

中高生向け

まずは、中高生の子どもたち向けの一冊です。

この本は、アメリカ人の著者が書いた本を元&現役家裁調査官が翻訳したものです。年齢が高い子どもたちに親の離婚を説明する本が少ない中で、とても内容が充実した一冊になっています。中学生以上であれば理解できる内容です。

低年齢向け

このほか、もっと年齢の低い子どもたち用には絵本が何冊かあります。これらの本を子どもに読んでもらってもいいですが、お勧めは一緒に読んでみることです。

「恐竜の離婚」

「いまは話したくないの」

「ココ、きみのせいじゃない」

「会えないパパに聞きたいこと」

「モモちゃんとアカネちゃんの本(5)」

本の内容から言えること

何冊かの本に目を通していただくと分かると思いますが、よく出てくるメッセージは以下の3つです。

①離婚は子どものせいではない
②離婚してもパパとママであることは変わりなく、関係が切れるわけではない
③聞きたいこと、言いたいことは口に出していい

離婚後の2大悪影響

親の離婚による子どもへの影響は、離婚前後の短い期間に限らず、むしろ離婚後の長い期間にわたって及ぼされる影響の方が大きいとも言えます。

そこで、以下、離婚後に焦点を当てて、子どもへの悪影響やその悪影響への対策をお伝えしていきたいと思います。

経済的困窮

日本では、子どものいる夫婦が離婚した場合、9割方、母親が親権者になります。そして、その場合、母親の収入の低さや、十分に養育費が支払われないなどの困窮の問題があります。

生活レベルが下がることによって、子どもは、習い事が続けられない、将来の夢を諦めなければならない、などの悪影響を受けます。

子ども自身がお金の心配をしなければならないのはもちろんのこと、親が経済的に困っている様子を見ることも子どもにとってはつらい経験です。

そのため、きちんと養育費を取決めることや、同居親自身が経済力をつけることが大切です。また、今はたくさんの補助や支援制度がありますので、こまめに情報収集することも必要です。

幸せ養育費のすすめ
養育費における本当の「勝ち」とは?

メンタル面の悪影響

大抵の子どもは、親に離婚してほしくないと思っています。特に年齢が小さい子どもは、大切な存在が離れていくことに寂しさや喪失感を味わいます。

また、面会交流が適切な形でできていなかったりすると、片方の親からの愛情を受け取れず、自己肯定感の低下につながることもあります。

比較的年齢が大きくなると、「親は親、自分は自分」という考え方ができるようになります。そのため、「親の事情で子どもに不都合がないようにしてほしい」といった冷静な意見を持つ子どもも増えてきます。

そんな子どもに対し、親の争いに子どもを巻き込むようなことをしてしまうと、親への反感が強まったり、「自分は絶対に結婚しない」などと歪んだ感情を抱くようになります。

元家裁調査官が提案する面会交流10パータン
会わせて得する面会交流

離婚が与える好ましい影響

実は、親の離婚によっていい影響を受ける子どもたちもいます。

・親のけんかを見なくてすむ
・親の笑顔が増える
・家庭が明るくなる
・子どもが成長する

子どもは本当に千差万別です。全員がここに書かれているような問題を抱えるかというとそうでもありません。また、子どもは驚くべき回復力で離婚のショックから立ち直っていきます。

けんかばかりしていたり、どちらか一方だけが理不尽に我慢している夫婦は健全な夫婦とは言えません。その関係から抜け出し、再婚によって本来あるべき夫婦関係を見せられるのも大きなメリットかもしれません。

あなたの幸せが子どもの幸せ

ここまで読んでくださったみなさんに伝えたいことがあります。

皆さんは、忙しい日々の生活の中、そして、離婚問題を抱えて心身ともに大変な中、子どもへの悪影響を心配し、このコラムにたどりついてくださいました。そしてこの長いコラムを最後まで読んでくださいました。

もうそれで十分です。

離婚をするかしないかはあなたの選択です。ただ、子どものためを思ってあなた自身が犠牲になることは、望ましいことでしょうか。一番大切にしていただきたいのは、あなた自身が笑顔で生活できることです。

そして、離婚をしたとしても、子どもの幸せを守る努力はいくらだってできることを忘れないでください。

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