離婚準備

専業主婦が離婚したいときに考えておくべき7つのこと

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離婚したい専業主婦のみなさんにとって、考えておかなければならないいくつかのことがあります。というのも、仕事を持っている妻であれば何とか乗り超えられる壁も、専業主婦にとってはとても高く感じられることがあったりするからです。

離婚を決意する前に、是非お読みください。

   1 別居する経済力があるか

離婚に別居は必須ではありませんが、多くの夫婦が別居を経てから離婚に至っています。離婚したいほど嫌な相手と離婚成立までの間、一緒に暮らすのが苦痛、同居しながら離婚協議を進めるのが困難、冷却期間を置きたい、など理由はいろいろです。

しかし、別居するにもお金がいります。実家に戻れる人はいいですが、実家との関係が悪い、子どもの学校等の事情から遠くに転居できない、実家に余剰スペースがないなど、諸事情で実家に戻れない人も多いでしょう。

そうすると、自分で賃貸マンションやアパートを契約することになります。しかし、離婚したい専業主婦が賃貸契約を結ぶには、いくつかの壁があります。

まず、継続的な収入がないため、必ず保証人が必要になってきます。しかし、夫が保証人になってくれない場合、実家のお父さんに頼るしかありません。しかし、お父さんが既に退職されていたり、亡くなられているなんていう場合は、保証人になってくれる人を探すところからつまずいてしまいます。最近は、保証会社と契約することで代替できる場合がありますが、その場合は保証会社に余分なお金を支払うことになります。

保証人の問題をクリアしたとしても、大抵の賃貸物件は敷金・礼金の支払いが必要になってきます。最近は礼金なし、なんていう物件もありますが、基本は、敷金・礼金ともに家賃の2か月分というパターンが多いでしょう。最初の2か月分の家賃も併せて請求されることも多いですので、合計家賃6か月分のお金が必要になってきます。それに、引っ越し代も必要です。家賃8万円、引っ越し代金20万円と低めに見積もっても、68万円です。加えて、新しく家具類やカーテン、電化製品や食器類などを準備したりする必要もありますので、100万円近くのお金がかかってくるということです。

   2 当面の生活費はあるか

別居期間中は、夫に「婚姻費用」を請求できることになっています。婚姻費用は、離婚するまでの間の妻と子どもの生活費ですので、養育費と同じでとても大切なお金です。ですので、養育費と同様に「算定表」というものが作られていて、相応のお金がもらえるはずなのです。しかし、相手がすんなり払ってくれればいいですが、そうでない場合は家庭裁判所に調停を申し立てなければなりません。調停となれば数か月かかりますので、その間もちこたえられるだけの経済的体力が必要になってくるのです。

   3 財産分与の対象となる夫婦共有財産はいくらか

「別居時の夫婦の財産-婚姻時のそれぞれの財産=財産分与の対象財産」となります。そして、特別な事情がない限り、対象財産を夫婦で半分ずつ分けることになります。みなさんが誤解しやすいのは、決して今ある財産をすべて半分にするということではない点です。今ある財産の中から、独身時代にそれぞれが築いた財産は除外されるのです。相当の高級取りでない限り、生活費や子どもの教育費に大部分を支出してしまっていると思いますので、何千万と手元に残る人はまれでしょう。

   4 たいしてもらえない慰謝料

夫の浮気、夫のDVなどがある場合、夫に慰謝料を請求することができます。慰謝料の金額は、それぞれの事案によって決められますので、一概にいくらということはできませんが、100万円~300万円程度が相場だと言われています。100万円以下ということだってあります。アメリカのハリウッドスターが巨額の慰謝料を支払ったニュースなどを聞くと、慰謝料で一生暮らしていけそう思ってしまうかもしれませんが、現実はそうではありません。当面の生活費の足しになる程度に考えておきましょう。

   5 養育費はもらえそうか

養育費を支払ってもらえそうか、支払ってもらえるとしていくらくらいか、将来にわたって継続的に支払ってくれそうか、支払いが滞ったとして、督促する手段はあるか、など、養育費についてもたくさん検討することがあります。また、養育費をどのような形で取り決めておくかという問題もあります。

養育費については、テーマが大きすぎますので、以下を参照してください。

幸せ養育費のすすめ

養育費が支払われない場合の完全マニュアル

   6 離婚後の就職先はあるか

離婚後の生活設計も大切です。先ほど書いたように、養育費だけでは生活していけないのが現状ですし、養育費が支払われなくなってしまうリスクもあります。そのため、自分で稼いでいかなければならないのですが、それを考えると途方に暮れてしまうという人もいるのではないでしょうか。専業主婦をしていた期間が長い人、そもそも、ほとんどまともに働かないままに結婚してしまった人、みなさんの事情はいろいろですが、離婚後の再就職は容易ではありません。しかも、子どもを抱えているとなればなおさらです。

   7 年金分割の金額

ここ数年熟年離婚が増えている原因の一つである年金分割です。幸いにして、専業主婦として夫を支えた妻にも、離婚後の年金受給が保障されるようになりました。そのため、婚姻期間が長い人にとっては離婚後の生活の支えとなりうるものです。しかし、婚姻期間が短い場合は、雀の涙程度、ということも少なくありません。いずれにしても、年金分割は、分割方法でもめることはほぼありませんので、年金事務所に足を運び、「離婚の際の年金分割に必要な書類をください。」と言って、受給できる金額を確認しておきましょう。

   8まとめ

「こんなにたくさん考えてられない!」、「とにかく早く離婚したいのに!」とお考えの方もおられると思います。しかし、どれ1つとっても、いい加減に考えていては痛い目にあうことばかりです。例えば、財産分与についても、別居してからでは相手の名義の財産を特定しておくのは大変難しくなります。また、「離婚をしたのはいいが、生活費に困り、子どもの学費も支払えなくなってしまった。離婚しなければよかった。」ということにならないためにも、離婚を決断する前の生活設計が大切です。

ただ、これらを全部ひとりで考えてやりきるのは大変です。疑問があったり、不安があったりする場合は、是非、早い時期に弁護士の法律相談や離婚カウンセリングを受けることをお勧めします。

離婚カウンセリングと法律相談の違い

離婚カウンセリングをおすすめする4つの理由

専業主婦の方は、仕事を持っている女性に比べて、離婚へのハードルが高くなることに間違いはありません。また、夫や子どものために家事や育児を頑張ってきたが故に、ブランクが長くなり、再就職が困難になっていることに憤りを感じる方もおられると思います。しかし、同じように、専業主婦を妻に持つ夫ならではの苦悩もあります。それは、親権です。今の日本では、夫がどうがんばっても、専業主婦の妻を差し置いて親権者になるのは難しいのが現状です(妻側に相当の事情がある場合は別ですが。)。

夫婦それぞれに、婚姻生活中に甘受してきたもの、それが故に離婚時に困難が伴うものがあるのではないでしょうか。また、母子家庭手当などの公的な支援もあります。専業主婦だからとあきらめず、離婚して幸せになる方法を探ってみてください。

 

 

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