離婚を迷っている方へ

離婚相談は道案内

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お電話やメールで一番多いご相談が、「離婚相談では何を相談できるのですか?」という質問です。なかなかお電話やメールでお答えしきれなかったこの質問に、今日はブログという形でお伝えしていきたいと思います。

   1 離婚相談の3つの要素

1-1 カウンセリング的要素

カウンセリングと聞いて、みなさんが一番最初に思いつくのはどんなことでしょうか。それは、「悩み相談」、「癒し」、「心理セラピー」といったイメージではないでしょうか。
離婚相談はカウンセリングと同様、相談に来られた方のお悩みを共感的にうかがったりしながら、ご自身による気付きを促し、少し気分を楽にして帰ってもらうのも目的の一つです。

家庭の問題は、意外と相談相手に困るものです。なぜなら、普通なら一番の相談相手である妻や夫に相談できないからです。かといって、家庭内のことをそう簡単に会社の同僚やママ友に話すのもはばかられます。自分の両親にも「心配させたくない」という気持ちから、なかなか相談しにくいものです。なので、離婚カウンセラーや弁護士といった全くの赤の他人であり、かつ、離婚の専門家に相談するのが一番なのです。

カウンセリング機能を重視した場合、相談の時期や期間は、「いつでも、どれだけでもよい。」ということになります。気持ちのしんどいときや、だれかに話を聞いてもらいたいときに利用すればいいのです。

弊社の離婚相談にも、いろいろなタイミングでご相談に来られる方がいます。一番多いのは、離婚の初期段階ですが、既に家庭裁判所で調停を進めている方、離婚は成立したけれど、何だか気持ちがしんどい方、離婚成立前後の数か月間、継続的に通って来られる方、本当に様々です。

1-2 離婚コンサルティング的な要素

今のところ、一番多いのが離婚コンサルティング的な相談です。「配偶者からいきなり離婚を切り出された。」とか「相手の浮気が発覚してどうしたらいいか分からない。」と言った具合に、まだ自分が離婚したいかどうかも分からないぐらいの初期段階に相談に来られた場合、離婚カウンセラーはコンサル的な役割も担うことになります。 

 例えば、離婚に限らず、あなたが何か新しいことに取り組まなければならないとします。その方面にあまり詳しくない場合、あなたならどうしますか?まずは、ネットで調べたり、本を買って読んだりするのではないでしょうか。そして、一通り自分での情報収集が済んだら、第一段階の結論を出します。どうやら自分で何とかできそうだぞ、とか、ちょっと自分の手には負えないから専門家に相談しよう、といった具合です。

実は、このようなことは、事の大小はあれ、日常生活の中で繰り返されていると思うのです。例えば、子どもの肌が荒れがちだとなれば、ネットや本で調べたり、近所の病院に行ったりします。そこである一定の結論を得て、今度は専門病院に行く、とか、生活習慣を見直すとか、次の選択肢を選んでいくのです。ある日突然パソコンが壊れたら、まずはスマホで故障の原因を調べたり、自分で修理してみたりします。それでもだめなら修理屋に相談に行き、相談をします。そして、修理に出すか、新しいパソコンを買うかという選択をするのです。

このように、離婚問題も、日々、無数に繰り返される何気ない悩みとその解決のプロセスと同じです。ただ、パソコンの修理と大きく違うのは、人生を大きく左右する一大事だということと、精神的なしんどさが伴うということです。そのため、他のことに比べて、早い段階で専門家に相談することが大切なのです。

こういった初期の相談に対しては、相談者の方から事情をうかがったり、今の気持ちを教えてもらいながら、今後の道筋を考えていくことになります。例えば、離婚そのものについても、既に離婚意思があるのか、今は離婚意思はないけれど、何かの情報があれば決断できるのか、そもそも、自分が何を考えればいいのか分からないのか、相談者の現在地を特定します。そして、現在地が決まれば、そこから少しずつ進んでいく道を相談していきます。

相談の過程では、離婚に関する一般的な知識もお伝えしながら、その方の離婚の最終目的地を探っていきます。そして、最終目的地が決まれば、そこに到達するために必要なことを相談していきます。ですので、離婚相談から夫婦カウンセリング、離婚公正証書作成と進んでいく方もいれば、その方のニーズに適していると思われる弁護士事務所を紹介することもあります。残念ながら「今できることは特にないですね。」ということで終わる方もいます。

1-3 元家裁調査官としてのアドバイス

離婚テラスならではの離婚カウンセリングの内容が、元家庭裁判所調査官としてのご相談を受けることです。例えば、現在、面会交流調停中の別居親である相談者から、自分が主張している面会交流の方法について意見がほしいと求められたり、また、家裁調査官による調査を数日後に控えているのだけれど、自分の気持ちを伝えるためには何を主張したらよいか、というご相談を受けることもあります。

1-4 お子さんに関する相談

このカウンセリング内容も、離婚テラスならではかもしれませんが、お子さんに関するご相談も多く受けます。例えば、お子さんにはどのタイミングで離婚について説明すればいいかとか、突如として子どもが面会交流を嫌がり出したけれど、どうしたものか、など親御さんの悩みは尽きません。ただ、思っていた以上にお子さんについてのご相談が多いことから、自分だって大変なときにお子さんのことを気遣ってあげられる方が多いことにホッとしたりしています。

   2 相談の具体例

それでも離婚相談のイメージが湧かないという方には、事例でご説明します(ご本人に了解と取った上、個人が特定されないよう変更を加えています)。

2-1 継続相談の例

相談者:Aさん(女性、45歳)

Aさんは、大企業で働くキャリアウーマンで、一児の母でもあります。仕事に育児にがんばっていましたが、夫の子育てへの理解のなさ、舅姑と同居する息苦しさから、会社の先輩と不倫関係になってしまいました。携帯電話を見られたことが原因で不倫が夫に発覚し、追い出されるようにして別居が始まりました。お子さんも連れて出たかったようですが、普段から姑の手を借りていたこともあり、働きながら一人で育てていくことに不安がありました。そもそも、子どもを渡してくれるような雰囲気ではなかったとのことです。

別居直後にインターネットで弊社を知り、相談にやってこられました。Aさんは、当初、不倫がばれたことによる生活の急転直下について行けず、精神的に参っている様子でした。ですので、一回目の相談の最後には、診療内科を受診する選択肢もあることをそれとなくお伝えしました。しかし、二回目に相談にこられたときには、既に気持ちが落ち着いた様子でした。うかがってみると、離婚協議が始まり、弁護士にも依頼したとのことでした。その後、Aさんは、協議に何か動きがあったときに相談を予約されているようでした。弁護士は、法律のことはきちんと処理してくれるけれど、一人では自分の気持ちが処理しきれないとのことでした。Aさんは、協議の進捗状況や、それに対する自分の気持ちや考えを話しました。カウンセラーはそれを共感的に聞きながら、気もちが楽になるにはどうすればいいのかといったことや、今後、起こりうる状況などを話していきました。Aさんは、いつも、50分の相談が終わると、「今日も少し元気になりました。」と言って帰って行きました。

2-2 離婚コンサルティングの例

相談者:Bさん(女性、35歳)

 

Bさんは、ひょんなことがきっかけで、夫が自分の知らないところで会社を立ち上げたり、どうやら複数の女性と男女関係にあるらしいことを知ってしまいました。Bさんは専業主婦でお子さんもいなかったことから、毎日のんびり穏やかに過ごしていましたが、急に夫の見知らぬ一面を見てしまい、どうしたらいいか分からなくなってしまったようでした。どこに相談したらいいか分からないまま、ある弁護士事務所の無料法律相談に出かけました。しかし、Bさんは、離婚意思はおろか、夫の秘密を知ってしまったことを夫に言うかどうかも決められない状況にいました。Bさんが相談に行った法律事務所は、たまたま弊社の提携先だったことから、「まずは、離婚テラスで気持ちの整理をしてみたら。」というアドバイスを受けたようです。

初回相談では、まず、Bさんの気持ちをよく聞きました。Bさんは、とにかく自分が何も知らなかったことに対する無力感が強いようでした。そして、離婚するかどうかについても、決めかねているようでした。そのため、カウンセラーは、離婚のメリットやデメリットを伝えたり、Bさんが決めかねている理由を一緒に考えていきました。そうしたところ、Bさんは、子どももおらず、まだ若いことから離婚に踏み切れる気もするが、まだ愛情も残っていて、自分から夫と離れる選択をできそうにない、という自分自身の気持ちに気付いたようでした。そのため、1回目の相談は、とりあえず、今は離婚に踏み切れないようならば、もう少し様子をみてみようということで終了しました。

そうしたところ、Bさんは、2週間もたたないうちに、2回目の相談を予約しました。話を聞いてみると、離婚を決意したというのです。何も知らないふりをして生活するのが苦しく、夫と前と同じように接することも難しくなったとのことでした。カウンセラーは少し話を聞いただけで、Bさんが既に離婚の入口にしっかりと立っていることを理解しました。そのため、目指す目的地について相談していきました。その結果、夫が離婚に応じるかどうか、夫が離婚に応じたとして財産分与が問題になりそうだということが分かりました。そのため、カウンセラーは、財産分与の問題に強い弁護士を紹介し、相談に行くことを進めました。Bさんは、自分には自由になるお金が限られていて、弁護士費用を支払えるかどうか不安だと迷っていました。しかし、カウンセラーは、夫が知らない会社を経営していたこともあり、財産全体をBさんだけで把握するのは難しいこと、そのために取り損ねる財産分与の金額から考えると、弁護士費用の方がはるかに安いのではないかということを伝えました。また、本格的に依頼せずとも、都度利用的な相談ができる弁護士事務所も紹介しました。

2-3 元家裁調査官としてお子さんに関する相談を受ける例

相談者:Cさん(男性:55歳)

Cさんは、高校2年生と中学3年生の姉妹のお父さんです。妻とは長年仮面夫婦でしたが、ついに離婚を言い渡されてしまいました。Cさんは、離婚はやむなしと思うものの、娘さんたちと離れるのがとても寂しいとのことでした。Cさんによると、娘さんたちは、年頃の女の子ということもあり、日ごろからCさんとあまり話す機会やましてや父子で出掛けることなどほとんどなかったそうです。しかし、Cさんは、仕事もうまくいっておらず、再婚を期待できる年でもないことから、せめて娘さんたちとは関わっていきたいと思っていました。

Cさんは、とても自分の気持ちや状況をよく把握しており、相談の内容もとても明確に伝わってきました。Cさんの相談内容は、離婚しても娘さんたちと関わるにはどうしたらいいか、元家庭裁判所調査官の視点でアドバイスがほしいということでした。Cさんは、既に面会交流や調停になった場合のことも調べていて、このままでは娘さんたちにあまりよく思われてない自分は面会交流が認められないのではないかと心配もしているようでした。

そのため、カウンセラーは、まず、Cさんが望む娘さんたちとのかかわりや親子関係を聞いていきました。Cさんとしては、離れていても何かあったときは相談してもらえる親でいたいし、何らかの形で娘さんたちとつながっていたいということでした。ただ、そのような親子関係を築くために、どんな面会交流を求めたいですかと聞いていったところ、「無茶な主張をするつもりはない」、「娘の負担になるような面会交流は求めない」というだけで、具体的な面会交流案をイメージできていないようでした。そのため、カウンセラーからは、娘さんたちの情報を聞きながら、この年頃のお子さんとの具体的な面会交流の方法について提案していきました。また、Cさんは、娘さんたちに拒否されることも懸念していましたので、間接的面会交流の方法についても説明しました。

   3 まとめ

離婚相談に関するご質問が多かったので、イメージを持っていただくためにいろいろとご説明しました。ただ、「これは相談できる。」「これは相談できない。」と明確に区別できるものでもありません。まずは、ご相談いただきたい内容をお問い合わせいただければ、お力になれることかどうか、ご回答したいと思います。

何はともあれ、とにかく早期の相談がその後の結論を大きく左右します。どうしようかな、と迷ったらまずは相談に来てください。

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