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親の離婚と子どもー知っておきたい10のQ&A-

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お子さんがいるご夫婦の離婚は、考えなければならないことが増えます。

そのため、ご相談を受けている際、色々な疑問や不安が語られます。

今回は、そんな疑問や不安にQ&A方式でお答えしていきたいと思います。


Q1 子どものためには離婚しない方がいい?
Q2 離婚が子どもに及ぼす悪影響は何?
Q3 子どものことを考えると、離婚時期はいつが最適?
Q4 子どもに両親の離婚を説明する時期はいつ?
Q5 子どもにはどんなことを説明するべき?
Q6 子どもにも意見を聞くべき?
Q7 子どもの名字は変えてはいけない?
Q8 養育費はもらった方がいい?
Q9 別れた相手に子どもを会わせないとダメ?
Q10 子連れ再婚のポイントは?


Q1 子どものためには離婚しない方がいい?

A1 一番多いのがこの質問です。みなさん、自分としては我慢の限界だけれど、子どものためにはもっと我慢した方がいいのでは、と悩んでおられるようです。

子どもは、両親がどんなに仲が悪くても、そして、それを目の当たりにしていても、「やっぱり、パパとママとみんなで暮らしたい」という願望を持っていることが多いものです。

この気持ちを「和合ファンタジー」といったりします。

しかし、一方で、両親がもう一緒にはやっていけないことも理解しています。両親のけんかが激しい場合や自分にも被害が及んでいる場合は、「早く離婚した方がいいのに」と冷静に判断していることもあります。

また、一方で、子どもにとって両親は、一番のお手本だということです。子どもは、両親から「異性関係」や「夫婦関係」の基礎を学びます。

家で両親の仲の悪い様子を見ていると、「夫婦ってこんなもの」、「結婚したって楽しくなさそう」とマイナスのイメージを持ってしまうかもしれません。

更には、「自分のために親が離婚を思いとどまった」という事実を知ったとき、子どもはどんな気持ちになるでしょうか。

きっと「申し訳なかった」、「自分のせいで親に我慢をさせた」と重荷に感じるのではないでしょうか。

このように、仲の悪い夫婦が「子どものために」と無理に一緒に生活するのは、子どもにとってもデメリットが多かったりします。

もちろん、離婚が子どもに及ぼす悪影響(Q2参照)もありますので、その両者を比較検討し、よく考えるしかないのだと思います。

親が子どものことをよくよく考えて出した結論は、きっと子どもにも受け入れられるのではないでしょうか。

Q2 離婚が子どもに及ぼす悪影響は何?

A2 離婚そのものが子どもにとって悪影響なのではなく、離婚によって生じる色々な状況が子どもに悪影響を及ぼすと言われています。

例えば、離婚によって、転居や転校、名字の変更など、色々な環境の変化が生じます。その変化に子どもがついていけない場合、不登校になったり、ふさぎがちになったりと、悪影響が出てきます。

また、離婚によって、経済状況が悪化すると、これまで通っていた習い事や塾を辞めざるを得なかったり、進路の選択肢が少なくなってしまったりします。

それを補おうと同居親ががんばって働きすぎてしまうと、子どもとのコミュニケーションが不足し、寂しい思いをさせてしまったりもします。

このように、離婚によって生じる状況は、人それぞれです。

離婚後の子どもの生活を具体的にイメージし、「これは子どもにとってつらいかも」と思われることを一つ一つ改善することは、悪影響を取り除くことにつながります。

離婚が子どもに及ぼす悪影響とその軽減方法

Q3 子どものことを考えると、離婚時期はいつが最適?

A3 一般的には、幼稚園や保育園から小学校に上がるタイミング、小学校から中学校にあがるタイミングなど、進学時がいいと思われます。

しかし、「うちの子は、今小学1年生だから、後5年も待たなければならないの?!」というわけでもありません。

進学時がだめなら、進級時、進級時がだめなら学期と学期の間の長期休暇(夏休みなど)といった選択肢もあります。

要は、離婚によって生じる変化がお子さんに与える影響が少ない時期を選ぶということです。

離婚によって名字が変わる子どももいますし、転居や転校が伴う場合もあります。

そのような変化をより子どもが自然に受け入れられるタイミングを選んでいただければと思います。

また、気持ちの上でも、両親の離婚を受け入れるのに時間がかかったり、しんどかったりする子どももいます。

そのため、大切な行事の前や、忙しい時期などは避けた方がいいでしょう。

Q4 子どもに両親の離婚を説明する時期はいつ?

A4 両親の離婚をいつ子どもに説明するのか、これもとても難しい問題です。

日本では、親の離婚に関して、子どもはどちらかというと蚊帳の外です。

そのため、ついつい「全てが決まってから報告する」といった事後報告や告知のような形になってしまいます。

しかし、それでは、年齢によっては、「自分だけ、のけものにされたような気がする」という子どももいますし、「家族なのに相談してくれず、寂しい。」という気持ちを抱く子どももいます。

逆に早く告げすぎるのも問題です。

例えば、まだ離婚協議が始まったばかりで、離婚するかどうかも分からないという段階で子どもに話してしまうと、万が一修復の方向性になった場合、いらぬ心配をかけてしまうことになります。

そのため、ある程度協議の方向性が定まり、一定の説明ができるようになった段階で説明をしましょう。

Q5 子どもにはどんなことを説明するべき?

A5 お子さんに両親の離婚を説明する際、以下の内容を盛り込んでください。

① 離婚理由

子どもは、両親がなぜ離婚に至ったのか、とても気になっています。そのため、離婚理由をきちんと説明することが大切です。

しかし、あまり詳細に説明しすぎてしまうのも問題です。

例えば、相手の不貞行為が離婚理由だった場合、「お父さんは他の女の人を好きになった」、「ママは〇〇よりも男を選んだんだ」という説明ではなく、「他に大切な人ができた。」といったような伝え方がいいでしょう。

また、金銭の問題やモラハラの問題などの場合は、「パパにはパパの言い分があるとは思うけれど、ママはこう思っている。」、「お母さんにも事情があるとは思うけれど、お父さん的には~」といった具合に、お互いに言い分があることや、ワンサイドの味方であることを伝えておくと、なおいいと思います。

子どもにに離婚を説明する本

② 今後の生活の変化について

子どもは、口に出しては聞きませんが、内心ではとても気になっていることがあったりします。

そのため、「何か聞きたいことない?」と聞いて、「別にない」という答えがかえってきたからといって、説明責任を果たしたことにはなりません。

学校のこと、住居のこと、お金のこと、別居親との関係のこと、子どもの生活にかかわってくることはきちんと説明してあげましょう。

Q6 子どもにも意見を聞くべき?

A6 離婚そのものもそうですが、親権やどちらと住むかという問題は、子どもにとっても重要な問題です。

そのため、子どもにきちんと説明をした上で、意見を聞いてみましょう。

ただ、「どっちがいい?」、「あなたが決めて。」といった聞き方は子どもの負担になってしまいます。

最終的に決める責任は両親にあるけれど、参考までに気持ちを聞かせてほしいという前提が大切です。

Q7 子どもの名字は変えてはいけない?

A7 「親権は譲るけれど、名字は変えてもらいたくない。」といった非親権者の切なる願いが聞かれることもあります。

ただ、やはり、名字は子どもにとっても大切な部分ですので、子ども主体で考えたいところです。

多くの場合、妻が親権者となり、子どもが幼いと、妻も子どもも名字を旧姓に変えるという選択をすることがあります。

その選択の理由としては、嫌いになった相手の名字を名乗りたくない、子どももまだ幼く名字に愛着がない、今なら就学していないから、周囲にばれることもない、といった事情があります。

しかし、早い段階の離婚であればあるほど、将来の再婚の可能性も高くなってきます。

そうなると、子どもは、更に再婚相手の名字に変更することが予定されます。

もちろん、旧姓に戻すこと自体は悪いことではありませんが、そのような可能性も考えた上で、お子さんの名字を選択していただければと思います。

Q8 養育費はもらった方がいい?

A8 相手に定期収入がなかったり、「とにかく早く離婚したい」という気持ちが強かったりすると、養育費のための協議すら面倒に感じたりします。

しかし、養育費を請求する権利があるのは、子どもを育てる親だけではなく、子どもにもあります。

また、養育費は「金銭」という側面の他、別居親からの「愛情」という側面ももっています。

両親はわけあって離婚したけれど、きちんと両方から愛されているという感覚を子どもが持つためにも、養育費はきちんと支払ってもらいましょう。

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Q9 別れた相手に子どもを会わせないとダメ?

A9 子育てを担っている親権者・監護者にとって、別れた相手に子どもを会わせるのが容易でない場合があります。

離婚理由が相手の不貞や暴力などにある場合、懲罰的感情もあり、「あんなことをしておいて、よくも会いたいなんて言えるわね。」ということになります。

また、性格の不一致などが原因の場合でも、一人で育児・家事・仕事を担っている同居親にとっては、「毎日苦労して育てているのは自分なのに、休日のおいしいところだけもっていかれても納得がいかない」という気持ちがあったりします。

しかし、一般的には、両親が離婚したとしても、子どもが双方の親と良好な関係を保てることが、子どもの将来の成長に役に立つことが分かっています。

難しいことは抜きにして、ご自分が一方の親と会えない状況を考えてみましょう。

きっと、寂しい気持ちになると思います。

ただ、虐待行為があるなど、特別な事情がある場合は、個別の判断が必要になってきます。

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Q10 子連れ再婚のポイントは?

A10 一度結婚に失敗したからといって、次の可能性を否定してしまうのは残念です。

相手に恵まれれば、再度、幸せになるチャンスをつかんでいただきたいと思います。

ただ、お子さんがいる場合、再婚もそんなに簡単でなかったりします。以下、子連れ再婚時に考えていただきたいポイントをお伝えします。

①再婚時期

離婚後すぐにお相手が見つかることもありますし、場合によっては、離婚前からお付き合いが始まっている場合もあります。

しかし、子どものことを考えると、あまり早すぎる再婚は考えものです。

子どもにとって、両親の離婚を受け入れるのは、そんなに簡単ではなく時間がかかります。

また、新しいパパやママを受け入れるのにも時間がかかります。

そのため、何度となく、折に触れて会う機会を作り、子どもが何となく「最近よく会う大人の人がいる。結構いい人かも。パパ(ママ)も楽しそうにしている。私(僕)も一緒にいると楽しい。こんな人がパパ(ママ)だったらいいのに。」と自然に思えるような段階を踏みましょう。

期間は、自ずと定まってくると思います。

②紹介方法

いきなり、「この人と結婚しようと思っている」という紹介はNGです。

子どもにも心の準備が必要です。

そのため、仲のいいお友達、という程度の紹介にとどめておきましょう。

③意向確認

よく聞かれるのが、「子どもに会わせてみたら、仲良く遊んでいたから。」、「相手も子ども好きだったから」といった理由で再婚に踏み切ったという話です。

しかし、子どもは、本当の気持ちを語っているとは限りません。

言えないこともありますし、どんな生活が待っているのか分からないこともあります。

そのため、実の親の他にも育ての親ができること、両方の親と仲良くしてもいいこと、再婚が嫌なら嫌と言ってもいいことなどを説明した上で、きちんと気持ちを聞いてみましょう。

また、言葉のやり取りだけではなく、子どもの様子も観察し、同居生活が円滑に進められるかどうか、よくよく考えてみることが必要です。

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